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記入日 2009/02/17

■ 口裂け女2


ジャンルホラー 公開2008年
監督寺内康太郎 日本


口裂け女の映画はいくつかあるけど、これは怖いホラーとは異なる気がする。
もちろん口裂け女なのでホラーには代わりは無いのだけど、ホラー要素よりも物語要素が強い。
低予算映画な訳で、この手のホラーで「2」になるとツマラナイものが多いけど、これはよく出来ていたと思う。
怖いホラーを期待すると拍子抜けするかもしれないが、多くの時間を主人公の背景を写すことに使い、変貌していく過程を大事にしている。
化け物としての口裂け女を作るのではなく、そうならざるを得なかった人に感情移入していく感じがある。
この手の映画は俳優の演技力が重要となるけど、この主人公を演じた人は特別に演技力がある訳ではないと思う。
しかし、監督の意図かあまり表情を作らせない事で演技力を補完し、むしろ口裂け女の内面をうまくあらわしている。
口裂け女は深い悲しみがあって、その悲しみは顔では無く狂気の行動のみに現れると思うから、とても忠実に再現できているのではないだろうか。
気になるところでは、途中で殺されてしまう2人+1人。
殺す動機がまだ弱いところと、そのシーンをカットしてしまっていることで有耶無耶過ぎる気がした。
とくに1人の方は、ここでのやりとりで「私、きれい?」に意味が出てくるので、これを描かないとその後の話に繋がりにくいのだが・・
それでも全体的に楽しめた。出来ればこの物語の続編を見てみたい。